弊社の近況

 永らくブログの更新をさぼってしまいました。

 更新をさぼっている間に子供(いまどき3人目!しかも全員女子!騒がしい!)が生まれたりもしましたが、とりあえず、最近の仕事はこんな感じ、ていうふうな日記を書きたいと思います。

 ウチで製材する丸太は、従来は直径18〜22cmくらいのもの、つまり4寸角を取るための丸太が主体でしたが、最近はもっと太いものが大半になってきました。買い付ける丸太の太さは、末口直径で14cm(3.5寸角がギリギリ取れる)から、40cmあたりまでになっています。

 で、細い丸太からは柱を取る。じゃあ、太い丸太からは何を取るの?と言いますと、一概には言えません。 一本一本の木を見て、それぞれの丸太の価値を最大限に発揮できるように製材します。

 というわけで、今日の製材作業で取った品物の一部を紹介させていただきます。

 

4m7寸角四方無節

割角

 

 

 

 

 

 

 


  左の画像は、長さ4m・7寸(210mm)角の大黒柱、四方無節です。4mの役物の柱というと、普通は根元から3m程度まで無節や上小節であればいいのですが、画像の柱は4mにわたって4面とも節がありません。新聞紙を貼っているのは、割れを防ぐためです。ちなみに、7寸角を取る丸太の直径は、30cmが必要です。

 大きい声では言えませんが、この大黒柱を取った丸太で6寸角を取れば一方無節、5寸角を取れば特一等(節材)になっていたと思います。『丸太の価値を最大限に発揮する』というのは、(たぶん)こういうことかな?枝打ちの早い木なら、これと同じくらいの太さの丸太の周りで板を取って、芯で4寸角の赤身の1面〜4面無節の柱を取ることもよくあります。いや、どっちかというと、うちではそういう取り方がほとんどかも…?

 で、その向こうにあるのは、長さ3m、4寸×8寸の梁・特一等(節物)です。直径36cmの太い丸太で、表と裏には節が無いのに、両横に節があるという珍奇な丸太があったので…シャレで取りました適当に木材市場に送りたいと思います。 ちなみにこの丸太の他の部分は、縁甲板や幅広の枠材になっています。

  

 そして右の画像は、長さ4m、4寸(120mm)角。普通の柱角材は木の芯をつつんで取る(芯持ち角)のですが、こちらは芯をはずして製材したもの(芯去り角)で、いわゆる『割角(わりかく)』『柾角(まさかく)』というやつです。これを取るには、丸太は最低でも直径38cm、普通は40cm以上が必要になります。

 ちなみに右側に見えているのは、仕上がって出荷を待つ造作材です。長さは2・3・4m、幅は4寸(120ミリ)〜8寸(240ミリ)、厚みは1寸5分(45ミリ)〜2寸(60ミリ)の梱包で、鴨居や造り付けの家具などに使われます。出荷先の木材市場がまさに今日市を開催しているので、今日はまだ出荷できないのでした。

 

製材中・1

製材中・2

 

 

 

 

 

 

 


 そしてこれらの画像は、そういった製品を取る時の製材の様子です。

 画像の丸太は、長さ4m・末口直径38cmのもの。とても良い木だったので大黒柱にせず、バラバラにしてみました。かなり中の方まで節がありません。また、職人のおっちゃんの手の大きさからみると、丸太の太さがわかっていただけると思います。(決して、手がちっちゃいおっちゃんではありません。)

 この丸太からは、裏も表も無節の板がたくさん取れました。縁甲板や、幅1尺(30cm)くらいまでの枠材・造作材の四面無節です。そして一番いい部分で先ほどの柾角を一本。木の芯の部分は、5寸角の総赤身の三面役になりました。

 

 こんな木ばっかり製材して暮らせたらいいのに…

 

 とも思いますが、しかしいわゆる『高級材』というのは高価ですが需要はそれほど多くなく、いくら高級材を大量に作っても、仕事として、また事業として、成果をあげづらい気がします。

 今の時代は、フローリング・腰板や枠材といった内装材が人気ですが、これらは従来はどちらかというと『高級品ではないもの』という扱いでした。しかしこれからは、『高品質な低・中級材』というのが、木材産業、そして特に奈良県にとっても多い『役物主体の製材業者』が生き残り、かつ発展していくためのカギになってくるのかもしれないなあ、と思う今日このごろです。さっきの丸太のようなのは、たまのお楽しみという位置づけでいいのではないでしょうかね。

 

 それでは、次回の更新がいつになるかはわかりませんが、今回はこれにて。

 

 2011・6・3